奥深きコーヒーの世界(第一回)
2022.03.28
好き嫌いも分かれるものの、日常に欠かせない人も多いコーヒー
一口にコーヒーといえど実際にそれがどのような飲み物なのか・・・少しだけ紐解いていきましょう
コーヒーの歴史
コーヒーは、古くはアラビアやエチオピアで医薬品として愛飲されてきました
記録に残っているのは、西暦900年ごろ・・・利尿作用や強心などの効果があると言われ、野生のコーヒーのタネを煮出したものを患者に飲ませたという記述が残っているそうです
ちなみに今のよう豆が焙煎され嗜好品として広まり始めたのは13世紀から
日本の文献に初めてコーヒーが登場したのは江戸時代鎖国中唯一海外との接点があった長崎出島・・・1782年のことだとか
そこからさらに一般的に輸入されるようになるまで約80年・・・今でこそ当たり前に飲まれているコーヒーですが、国内での文化としてはまだ100年ちょっとです
コーヒーはどんな植物?
そもそもコーヒー豆がなんであるか・・・冷静に考えるとうっかりご存じない方もいることでしょう
コーヒー豆と良く呼ばれますが、コーヒーはアカネ科の植物でコーヒーノキの種子いわゆるコーヒー豆になります
ジャスミンのように芳醇な香りを放つ白い花が咲いた後に、チェリーのような真っ赤な果実ができます
この「コーヒーチェリー」とも呼ばれる果実から皮や果実を取り除き、種のみの状態になったものを乾燥させたものがコーヒーの生豆となるのです
コーヒーの種類
コーヒーノキの種類は多数ありますが、飲料目的で栽培されている種は、アラビカ種とカネフォラ種の2タイプです
コーヒー豆として品質に優れているが、非常に繊細で病気や害虫や気候環境にもされやすいアラビカ種・・・こちらいわゆる「美味しいコーヒー」(ざっくりw)に使われる品種です
対して、生長が早く病気にも強く、収穫量も多い生産性に優れて低価格のカネフォラ種
こちらは主に缶コーヒーやインスタントコーヒーに使われる豆です
所謂一般的な缶コーヒーが乳製品と共に非情に甘い味付けのものが多かったことや、有名な「ベトナムコーヒー」に練乳がたくさん入ってとても甘いことは、このカネフォラ種のコーヒーを美味しく飲むための工夫だと言われています
コーヒーの味わい
コーヒーの味わいは主に次の3つの要素によって大きく左右されます
産地と品種
これは皆さんもわかりやすいかと思います
主なコーヒーの産地もアフリカにはエチオピアやケニア
南米にはコロンビアやグァテマラ、コスタリカにブラジルなど
アジアでもインドネシアは一大コーヒー産地です
またアラビカ種の中にも細かく品種があり、それぞれに特徴があります
焙煎度合い
「浅煎り」「深煎り」「シティロースト」「フレンチロースト」などなど・・・
その言葉の意味や、焙煎度によって味わいが異なることを知らなかった、という方も多いのではないでしょうか?
焙煎度を理解すれば、味わいの違いがわかり、自分好みのコーヒーを見つけやすくなります
もともと緑がかったベージュ?の生豆を焙煎していくので、イメージはしやすいかと思いますが焙煎が浅いほど色は薄く、深いほど色は濃くなります
コーヒーの味は焙煎度によって大きく変わるもので、一般的にどんなコーヒーでも焙煎度が浅めのものは苦味が弱めで酸味が強くなり、
焙煎度が深いと反比例して酸味が弱めでに苦味が強くなっていく傾向があります
ざっくりですが、理解しておくことで好みや気分に合わせたいり具合の豆をチョイスすることができるでしょう
精製方法
こちらによる味わいの違いが知識として一番なじみ薄いような気がします
先ほど、コーヒー豆は果肉や皮を取り除いて種だけの状態にして乾燥させたもの、と説明しましたが、その手段により味わいの特徴が変化します
果実のまま、皮や果肉を付けたまま乾燥させてから種を取り出す方法
果実から皮や果実を取り除き、きれいに洗ってから乾燥させる方法
果実からざっくりと種を取り出すけれどきちんとは洗わずに乾燥させる方法
などなど
果実や皮などの物質成分と共に乾燥させるかそうでないかでコーヒーの味わいや香りに影響があるのも想像しやすい気がしますね
元々は、生産者がどのような精製方法を選択するかは、生産国の環境的要因や流通条件が主な理由でしたが、あらゆる技術が発達した現在では消費者のニーズに合わせた精製方法がとられる場合もあります
まとめ
さて、今回はざっくりと浅く、ちょっとだけ広く?コーヒーについて内容でした
日々の生活に欠かせない方も少なくないコーヒーですが、ワイン同様自分好みの味わいを探しながら飲むと、また楽しみ方の幅が広がり豊かなコーヒーライフを過ごせますね