アスパラガス
2022.04.19
まさにアスパラガスが旬真っ只中
特にホワイトアスパラガスは出回る時期も短く、今食べておかねば・・・となる春の筆頭食材です
さて、今日はそんなアスパラガスのお話
アスパラガスの歴史
アスパラガスの原産地は南ヨーロッパからウクライナ地方だといわれています
土壌に塩分を多く含む海岸地域で紀元前から栽培されていたそうです
日本へは江戸時代にオランダ船から鑑賞用として日本にもたらされましたが、食用として導入されたのは明治時代のことです
日本で栽培が盛んになったのは大正時代から
冷涼な気候を好むため北海道はじめ寒冷地で栽培面積が増え、特に北海道では缶詰のホワイトアスパラガスの輸出が好調で、当時は欧米へ輸出する缶詰用ホワイトアスパラガス栽培が主流でしたが、昭和40年代以降はグリーンアスパラガスが主流となり、食卓でもおなじみの存在になりました
逆に今はホワイトアスパラガスはヨーロッパあるいは南米からの輸入ものの方が国産品より多くなっています
グリーンアスパラとホワイトアスパラの違い
結論から言いますと、ホワイトアスパラガスとグリーンアスパラガスは全く同じ品種です
グリーンアスパラは、芽が出るままに発芽させ、太陽の光を浴びて育つので葉緑素が生成されて、緑色になります
対してホワイトアスパラは発芽後に周りに盛り土をすることによって光をシャットアウトして育てられているため穂先が地上部分に出ず、葉緑素が生成されないので白色になるのです
グリーンとホワイトは品種の違いではなく、栽培方法が違うのです
当然、ホワイトアスパラガスの方が栽培する手間がかかるうえノウハウも必要とするので、市場に出回る時の値段が高く高級食材とされています
現在の日本ではグリーンと比べると馴染みの薄い野菜ですが、ヨーロッパでは「春を告げる野菜」として親しまれ、グリーンアスパラより圧倒的に人気で、独特の甘さと繊細な香りを好む人も多いようです
そう考えると、当初生産の盛んだったホワイトアスパラがあったのに何とももったいない話ですね(笑)
栄養価の違い
基本的には同じ植物、同じ品種なので含まれる栄養価は同じです
- アスパラギン(新陳代謝を促進して疲労回復効果を高める)
- ベータカロテン(免疫力を高める)
- ビタミンC(肌のきめを整える)
- ムチン(胃の粘膜を保護する)
- 食物繊維(便秘解消に役立つ)
ですが、やはり光合成をしているグリ—ンの方が栄養価は明らかに高くなるようです
対してホワイトアスパラガスは、日光に当たらないためカロテンはほとんどなく、タンパク質やビタミンB群はグリーンの半分程度しかありません
栄養価も低く、わざわざ盛り土をして手間暇かけてホワイトアスパラガスを栽培する理由・・・それはもはや「美味しいから」しかないのかもしれません(笑)
旬の食材を美味しい時に楽しもう
さてそんなアスパラガス・・・栽培方法が違うと色も違いますが皆様ご存じ?味わいにも違いが感じられるでしょう
ネギやニラにも言えることですが、日に当たるか当たらないかの違いで味わいにここまで変化が出すのも・・・植物とは面白いものですね
皆さんもぜひお日様の力を感じながら旬の野菜を堪能してください(笑)