電子レンジのあれこれ
2022.08.25
今やキッチンの必需品ともいえる電子レンジ
中にはガスコンロは使わないけど、電子レンジは必須という人もいるのではないでしょうか?(笑)
今日はそんな電子レンジについての豆知識です
なぜ電子レンジは早く温まるのか?
焼いたり茹でたりするのと比べ、なぜ電子レンジは数十秒から数分程度で温まったり、火が入ったりするのでしょうか?
それは熱の伝道の違いにあります
例えば鍋でゆでる場合・・・
熱はガスコンロの火から鍋に伝わり、鍋から水へ、水から食材へと間接的に熱が伝わります
しかし電子レンジの場合、マイクロ波によって食材そのものの中にある水分に直接働き替えて熱が伝わるのでエネルギーにロスがなく素早く温まるのです
電子レンジで温まるもの、温まらないもの
マイクロ波が食材の水分に働きかけて温度が上がる、というのは先の説明の通りですが、このマイクロ波には素材によって吸収されやすい、吸収されにくいがあります
例えば空気中には湿度があり、水分が含まれますが、空気自体はマイクロ波を一切吸収しないため、何も履いていない電子レンジをいくら回しても、庫内の空気が温まることはありません
同様に、タッパーやお皿に使われる素材は空気ほどではありませんが、ほとんどのマイクロ波を透過してしまうのでほとんど温まりません
とはいえ、電子レンジで温めた食材を取り出すときに、お皿が熱くて素手では取り出せない経験をしたことがある人もいるでしょう・・・
これは電子レンジの作用によってお皿が熱くなったのではなく、皿の中の食材が温まった熱が直接触れているさらに伝わって熱くなったのです
加熱ムラはなぜできる?
例えば冷凍食品を電子レンジで解凍、または加熱した時・・・温まり方や溶け方が場所によってずいぶんと違うなぁ、という経験をしたことがある方は多いのではないでしょうか?
これは原因の一つに、先ほどのマイクロ波の吸収率があります
電子レンジのマイクロ波の吸収されやすさは水と氷とでは1000倍以上も違うとされています
ですので、冷凍食材内でも少しでも溶けた部分があるとグングンと過熱され温まるのに対し、きちっと凍った部分はなかなか温まらず、ムラができてしまうのです
冷凍食品を電子レンジに入れる際は、極力冷凍庫から出したてで状態にムラのない物を入れるようにしましょう
また電子レンジの「解凍モード」はマイクロ波の出力を小さくする機能のなので、状態の違いによる温度上昇で差が大きき出る前に、熱伝導により暖かい場所から冷たい場所への熱が伝わる猶予ができるようにしたモードです
とはいえこれも氷より水の方は温度上昇が早いことには変わらないので半解凍の状態より、極力冷凍庫から出したての、場所によって状態の差がないカチカチで入れるようにしましょう
また、水と氷ほどの差はありませんが、普通の水より塩水の方がより一層マイクロ波を吸収しやすくなっています
素材そのものの解凍より、味のついた食材や料理の方がより一層顕著に解凍ムラができやすいので注意しましょう
電子レンジは中心から温まる?
「電子レンジは中心から火が入るので・・・」なんてワードを耳にしたことはありませんか?
これは半分正解、半分誤りといえるでしょうか・・・
確かにものによりますが「真ん中は火が入っているのに周りが生」なんてことはよくあるとものいます
なぜなのか?
それは電子レンジのマイクロ波が物質に浸透するのが6~7センチだと言われているからです
電子レンジのマイクロ波は上下左右四方八方から注がれます
すると、素材の表面から6~7センチの深さまでマイクロ波が届きますから、中心部には上下左右あらゆる角度からのマイクロ波が集まり周囲より密度の高い状態になるのでより強く早く加熱が進むのです
ですから、例えばキャベツのような大きな素材をまるまる電子レンジに入れて加熱した場合、中心部までマイクロ波が届かず、先ほどとは逆に「周りは火が入っているけど、中心部は生」という逆転現象が起きるのです
この原理が理由で、中に入れるサイズが小さければ小さいほど加熱ムラは減ります
本日のまとめ
さて、今回は電子レンジに関する豆知識でした
「なぜそれが起こるのか?」の理由がわかれば、失敗は躱せることがあります
その失敗は、電子レンジ自体の機嫌ではなく、中に入れる食材の方にあったかもしれません
是非参考にしてみてください