コンフィの魅力
2022.10.18
外気温がだんだんと涼しくなり、ジャケットが必要な時期になってきました
そんな涼しい季節になってくると、煮込み料理やコンフィの人気が高まってきます
煮込み、はまだしもコンフィとは何ぞや・・・という方もいるでしょうか
今日はそんなコンフィの魅力を紐解いていきましょう
そもそも「コンフィ」とは
フランスの伝統的な料理(調理法?)である「コンフィ」とは食材を低温の油でじっくりと煮た料理のこと
語源はフランス語の「コンフィル(confire)」で日本語訳をすると「保存する」という意味にだそうです
コンフィはまだ冷蔵技術が発達していなかった時代に保存食として、主に肉料理を長期保存するために考案された調理法
肉を油で煮てそのまま冷ますことで、油脂が食品を覆い、空気や水分を遮断することで保存性が高めていました
コンフィの特徴
元々はは鴨やガチョウなどの水鳥に用いられる調理法でしたが、現代では鶏肉や豚肉、内臓などの肉類の他、牡蠣やイワシなどの魚介類にも使われています
低温の油でじっくりと加熱することで肉汁を逃さずジューシーに仕上がるうえ、ホロホロとやわらかい食感を楽しむことができます
最後に焼き上げて仕上げることが多いので一見グリルやローストと見た目がよく似ていますが、外はカリッと香ばしく中はホロっとやわらかい・・・その食感がコンフィの醍醐味でかつ保存性も高いところがコンフィの魅力です
水で煮るのと何が違う?
では、水で煮るのと油脂で煮るのどんな違いがあるのでしょうか?
コンフィでよく使われる食肉はほぼほぼタンパク質と脂肪で形成されています
筋肉を構成するタンパク質に中には水で煮ていると煮汁に溶けだすものがあります
例えばタンパク質に含まれるうま味成分は水には溶けしますが、油脂には溶けだしません
要するに水で煮るより油脂で煮た方が、肉自体にうま味成分が残りやすいのです
また、逆に肉についている脂分は水とは相性が悪いですが、油脂分同士の相性はよく、加熱によって肉の中の多くの脂は似ている煮汁ならぬ煮脂の中に溶けだします
一見、「油脂で煮る」と聞くと脂っこくなりそうに感じるかもしれませんが、その実は水で煮るより油が多く抜けて、よりさっぱりと仕上がります
また、油脂で煮ている間も肉自身の中の水分は蒸発します
つまりこれは、うま味が凝縮されることを意味し、より肉の味わいが濃厚に感じられるようになるのです
さてさて
これからの季節によく見かけるようになるコンフィ・・・下味を付けて馴染ませておいたお肉をひたひたの油脂分で低温にてコトコトと煮るだけ
なかなか簡単に家庭でチャレンジもしにくいかもしれませんが、チャンスがあればぜひ試してみて下さい
これからの季節、飲食店でもメニューをにぎわす一品
是非コンフィのある生活を楽しんでみてください