栄養価から学ぶ食材図鑑 ~ウド~
2023.03.07
早いものであっという間に2023年も3月
徐々に暖かい日も増えてきて、春はもうそこまで来ている・・・はず(笑)
さて春の食の楽しみの一つに「山菜」は欠かせません(個人的嗜好?)
さて今回はそんな山菜のカテゴリの中でも山「菜」なのか?と個人的に若干の疑問もある「ウド」についてです
ウドの種類&産地
ウド(独活)はウコギ科タラノキ属の多年生草木で、日本原産の野菜の一つ
タラノキ属と聞くと、その響きから真っ先に浮かぶのは同じ山菜の「タラの芽」ですが、タラの芽のタラノキ(木)になる若芽ですが、ウドは分類上では木ではなく草(山「菜」で良さそうですねw)
アスパラガスと同様に茎部分を食す茎菜で、アスパラガスの別名は「松葉独活」といいます
現在は栽培技術が進み、市場の出回っているほぼほぼのウドは栽培ものですが、独特の香りとシャキッとした食感が特徴のウドには、主に二つに分けて軟白ウドと山ウドがあります
軟白ウドとは、温度管理がされ、太陽が当たらないウド室(むろ)で栽培されたウドのこと
遮光により色は白く、アクが少なく味も香りも上品な味わいです
対して山ウドは半地下式で上半分を緑化する栽培法で作ったもので丈が30cmほどでやや短く、芽先が緑色で軟白ウドに比べ独特の風味と苦みがあるのが特徴です
そんなウドはいわゆる「野菜」としては珍しく東京(西部)が名産地
土を掘っても地下水が出ることがなく、軟化室が作りやすかったことに起因しています
ウドの栄養価
ウドは非常に水分量の多い野菜で全体の約93~94%が水分です
- エネルギー 19kcal
- 蛋白質 0.8g
- 糖質 2.9g
- 食物繊維 1.4g
そんな一見栄養価の少ないウドですが、効能の魅力的な栄養素が色々と詰まっています
ウドで特に注目すべき栄養分は今までほとんど登場することのなかったアスパラギン酸、ジモルペンアルデヒド、クロロゲン酸、などの貴重な栄養素
アスパラギン酸
アスパラギン酸は体内で合成するのに欠かせないアミノ酸の一種で、エネルギー代謝を高め、ミネラルを全身へ供給する働きを担っています
そのため、疲労回復に効果的なうえ、脳の神経伝達物質の一つでもあるほか、アンモニアの解毒効果などデトックス作用も持っているとか・・・
クロロゲン酸
クロロゲン酸はポリフェノールの一種で、うどの苦みやアクとして感じることができる成分です
抗酸化作用を持ち、メラニン色素の発生を抑え、細胞の若返りを助けたり、抗菌作用を発揮したりといった効果に加え、ガン予防にも一役買う効果が期待されています
ジテルペンアルデヒド
ジテルペンアルデヒドは、血行を促進し体を温める作用があり、疲労回復や冷え性改善に有用です
その他、過去何度も登場した養分な塩分の排出を促すカリウムや、妊婦さんの強い味方の葉酸などを含みます
まとめ
スーパーなど店先に並んでいる野菜の中に、ウドなどの日本原産の古来よりの野菜の割合は意外と少ないのではないでしょうか?
ちょっと特徴的な風味の野菜なのでお子様向きだはないかもしれませんが、比較的沢山食べてもカロリーや糖質の心配のないウド(笑)
季節感を堪能する食材としてぜひ積極的に春を堪能しましょう