食べこぼしの染みにせまる
2023.04.18
白い洋服を着ているときに限ってうっかりカレーやミートソースを飛ばしてしまう・・・あるあるですよね
「シミは擦っちゃいけない」のワードは有名で、頭では理解していても、ついお気に入りの洋服についてしまったら平常心でいられず、濡れたおしぼりでゴシゴシ、などどいうこともよく見かけます
そんな食べこぼしの沁み・・・そもそも事件を起こさないことが一番ですが、ちょっとだけ知識を入れておくとほんの少しでも平常心に近いメンタルを保てるかもしれません
染みの種類
染み対策で重要なのはその染みがどんな染みであるかを、ちゃんと見極めることです
染みの大部分は「色素による染み」「油による染み」「固形物による染み」と、大きくわけて3つに分類することができます(またはその複合)
「油による染み」に対して「色素による染み」向けの方法でどれだけ頑張っても、「油」が邪魔をして一向に落ちなといったこともあり得ます
ですので、どんな染みなのか見極めて対処するのはとっても大事になってきます
色素による染み
色素による染みとはコーヒー、紅茶、醤油やコーラなどの油分を含まないシミのこと
色素のシミはすぐに処置をすることで他のシミよりは比較的対処が簡単です
シミの裏側にハンカチなどの乾いた布をあてて、濡らしたティッシュや布でポンポンと叩いてシミを移し取ります
布が吸ってしまった色素を水に溶かしこみ、裏にあてた布に吸い取らせるイメージです
注意点はあまりビショビショに濡らしすぎると、裏にあてた布ではなく洋服自体に水分が広がるのと共に色素が広がってしまうこと
勿論「擦るな危険」はここでも適用されます(笑)
擦ることにより繊維の奥に色素が入り込んでしまう可能性と生地自体を痛めてしまう可能性があるので注意しましょう
後はご自宅で早めに洗濯しましょう
油による染み
油による染みとは口紅やファンデーションなどの化粧品や、チョコレートやポテトチップスなどの食品、ケチャップやマヨネーズといった調味料など油を含んだものによるシミのこと
この場合、染みついてしまった汚れを裏の当てた布の移すのは同じですが、そこは「水と油」
水でたたいても油は混ざりませんので移し流すことができません
油のシミは油に溶かし、油で流すのが正解です
とはいえ、油そのものを新たにしみこませるのはあまり現実的ではありません
そこで活躍するのが水と油を混ぜる効果のある界面活性剤、つまりは「洗剤」です
そもそも洗剤は、食器などについた油汚れを水と混ぜることによって洗い流しやすくするための媒介です
極端な話ですが、油分を一切含まない汚れのお皿には洗剤は必要ありません
そんな油を水に溶かしこむ洗剤を水と共に混ぜ、色素の染みと同じように対応すればある程度の対応が可能です
ただし、最後に服に残った洗剤の成分を洗い流す為に、水のみで仕上げることも必要です
水分が残っているとシミが少しずつ広がっていってしまうため、最後にしっかりと水分を取るようにしてください
また口紅やファンデーションなどの化粧品汚れは水や洗剤の前に、クレンジングオイル(まさに油)を使うと色素がよく落ちるそうです
ただし油分そのものが残ってしまうので、色素が落ちた後に他と同じ洗剤を使って油分を除く必要があります
また洗剤の他にも純度の高いアルコールは油と馴染む性質がありますので、いざという不測の事態には消毒用の純度の高いアルコールで試してみてもよいかもしれません
固形物による染み
泥汚れに代表される、水分を含むうちは色のついた水分だけど、乾くとその実、固形物という汚れです
食事の汚れの中にも色素の染みや油の染みと複合的に含まれていることも少なくありません
これに関しては純粋に「固形物」を落とすことでしかありません
早めに洗濯、およびしつこい汚れは、面倒で敬遠されやすい方法ですが(笑)生地を痛めない程度にブラシなどを使って揉み洗いをしましょう
まとめ
いかがでしたでしょうか?
お気に入りの洋服を汚してしまうと気が動転してしまいますが、その仕組みと対処を頭の片隅に入れておけば多少の平常心で対処でき「うっかりゴシゴシ擦ってしまう」ことを我慢できるのではないでしょうか?(笑)
応急処置をしておけば、帰ってからの洗濯際に衣類用の漂白剤や様々なシミ取りアイテムの後ろ盾に安心感を得られることでしょう
いざとなれば最後の手段のクリーニングもありますが、何はともあれ大事になってくるのは繊維に色素が沈着するまでの、あるべく早くの対策と応急処置
皆さんもいざという時のために頭の片隅に入れておきましょう