豚肉の部位別、おススメの調理法
2022.03.01
豚肉はさまざまな部位があり、それぞれに味の違いや食感の違いがあります
スーパーにも様々な部位が並んでいますが、今日作る料理に向いているのはどれだろう?と悩んだことのある方も多いのではないでしょうか?
本日は部位別の簡単な特徴とおススメの調理法をおさらいしましょう
ロース
まずは言わずと知れた人気部位「ロース」です
ロースとは牛肉で呼ばれる「サーロイン」とおなじ部位で、肩の後ろから腰にかけての背骨の両側の筋肉・・・人間で例えるなら「背筋」に当たる部分です
キメが細かくやわらかい、豚肉の中で一番日本人に好まれており家庭でよく食べられている部位ではないでしょうか?
肉の表面の脂身部分に甘みや旨みが凝縮されていて、やわらかさの中にしっかりとした歯ごたえを感じらる部位です
全体的に形が整っているので切り身にしやすく、とんかつやポークソテーでおなじみですね
お肉の芯の上に皮下脂肪が載っている部位ですが、この脂がロースの風味の決め手とも言えるくらいコクと風味にありますので、よほどストイックにダイエットをしているのでない限り、必要以上に脂肪を取り除くところのないようにしたいものです
逆に芯の肉の部分は必要以上に加熱すると若干パサつく傾向がありますのでご注意を‼
塩麹や味噌漬けにするとこの「パサつき」は軽減できますが、ソテーなど焼く際には焦げ付きやすくなるので頭の隅に入れておいてください
肩ロース
ロースの部位からネックにつながる部分が「肩ロース」
芯の部分はロースと同じ筋肉の延長なので、ロース特有の肉のきめの細かさに加え、周辺筋肉がロースを取り巻き独特の形状をしています
ロースと比べ脂肪が網目のように交雑し、ロースに比べ特有のコクがありジューシーな味わいです
肩ロースは、最も豚肉らしい代表的な部位といってもいいのではないでしょうか?
ステーキ・しゃぶしゃぶ・生姜焼き・カレーにシチュー、から揚げ・・・
焼く・煮る・揚げる・炒める、、、と
どんな調理法でもおいしさを発揮でき、困ったり悩んだときはとりあえず肩ロースを選んでおけば失敗はありません
ヒレ
言わずと知れた、肉の中で最も脂身が少ないといわれるヒレ肉
背骨を挟んでロースと反対側・・・人間で例えると、背骨からみて背筋の反対側(内臓側)に引っ付いた筋肉です(脊柱起立筋?いわゆるインナーマッスル?)
とてもきめが細かくしっとりとした食感で、1頭から1キロ取れるか取れないかの希少部位です
脂肪分が少ないのと、その繊細さゆえに豚肉としてのコクや風味が若干控えめなこと また火を入れても柔らかさが損なわれにくさが相まみえて、みなさんご存じのヒレカツなど、揚げ物との相性が非常に良い部位です
バラ
こちらも言わずと知れたバラ肉
あばら骨周囲にある部位で赤身と脂身が三層に折り重なっていることから、「三枚肉」とも呼ばれていることもご存じな方が多いでしょう
口当たりがやわらかく、濃厚な脂を感じられる豚肉らしい代表的な部位です
肉質は軟らかく、コクと風味に富んでいますので、脂肪が気にならなければ、ほとんどの豚肉料理に適応します・・・が、やはりどうしても脂身は気になってしまうところ
そういった意味で、角煮やチャーシューなど長時間煮込むことにより脂分を煮溶かし抜いてあげる料理が好まれます
脂肪分を抜いても、組織の形成するコラーゲン質が残る為、トロっとした柔らかジューシーな味わいが楽しめます
また脂肪分が多いことを活かし、薄いスライスでも肉のボリューム感を感じることができるので、たっぷりあり野菜との相性の良さを肉野菜炒めや、豚キムチなどの炒め物、豚汁撫でにしても、少量で満足感を得られるのでおすすめです
もも肉
もも肉と表現しますが、正確には人間でいう太ももも含めたお尻周辺の部位を指します
骨付きの生ハムを見たことがあるでしょうか?
正にあの部分です
後ろ足のお尻から膝までの間についている部分のお肉ですね
ここは周りには脂が付いているものの(皮下脂肪)、お肉自体には脂をかまない淡白な赤身のお肉です
高タンパク低脂肪であっさりとした味わいが特徴で、非常にヘルシーですが、ロースやヒレと比べると繊維も若干荒く、加熱によりパサつきやすいのが玉にキズです
しっとりと火を通すローストポークや、ここ数年流行りの低温調理が非常に活きてくる部位です(加熱不足による食の安全には注意してください)
薄切りにしてさっとサッと火を通したしゃぶしゃぶも美味しく召し上がれると思います
まとめ
いかがだったでしょうか?
一口に「豚肉」といっても部位ごとによって、赤身や脂身のバランスや味わいに違いがあります
それぞれの種類の特徴を知れば、その特徴を活かした豚肉料理を楽しむことができます
今まで、種類を気にせず豚肉料理を作っていた人や、スーパーの食肉売り場で悩んでいた方は是非参考にしていただき、料理に合わせて豚肉の種類を変えて調理してみてください
*冒頭の写真は肩ロース